外遊帳 2011 夏

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9月24日(土) 日高の森を歩く



予定通り、朝から森に入った。日高の森だ。
鳥や花や動物を眺めつつ、1日中森をさまよった。

高い所になっていたコクワの実をとろうとツルを手だけでよじ登ったり、登山靴のまま川に膝まで入って渡ったりして野人のように遊んだ。おまけに途中雨に降られたり、斜面でこけたりしたものだから、泥だらけでぐじゃぐじゃ人間になってしまった。


トリカブトも蜂にとってはこの時期の貴重なレストランである。


葉っぱの上にザトウムシがいた。


かなりでかい


病気なのか、熊にやられたのか。腹がえぐれた鹿に出会った

この時期に森をさまようもう一つの楽しみは、キノコだ。
今回は、エノキ、ナラタケ、ウスヒラタケ、タマゴタケを採った。
帰ってからキノコをマリネにした。
イタリア土産のオリーブオイルで作ったら、高級な味に仕上がったが、娘たちは「マズイ」と言った。私は、最高の出来だと思うがな。タマゴタケは、フライと塩焼きにした。塩焼きが旨かった。


タマゴタケと、ウスヒラタケ。お友達はテングタケ科は誤食が怖いので食べないと言っていた。


9月23日(金) 家族と遊びに行くというのは、裏があるものでして。


レストランに向かう途中の牧場で、娘は馬と話をした。

妻と娘たちと鹿追に昼飯を食べに行った。
以前から行きたいと思っていた、ネストというレストランに行った。
鹿追に住んでいた時にできたレストランだが、行った時がたまたま定休日だったりして、めぐりあわせが悪かった。今回、やっと念願が叶った。


私の食べた鶏肉の紅茶煮。美味しかったです。ご飯を大もりにすればよかった。


妻の食べた生姜焼き。これも美味しかったです。


娘たちの食べたピザ。一口もくれませんでした。俺のは味見したくせに・・・。



店の前の駐車場で、偶然知人と出会った。たぶん6年ぶりになる。
10年ぐらい前に一緒に仕事をしたことがある女性だ。魅力のある人柄で、会った誰もが彼女のことを好きになる。
数年前から独立してガイド業を始めたと聞いていたが、きっと素敵なガイドをするのだろうな。


森では、リスやオオアカゲラに出会った。

レストランから出て、山に入ったり、然別湖を眺めたり、牧場の馬と触れ合ったりして、ゆったりとした休日を過ごした。

なんでこの日家族とドライブをしたかというと、次の日、1日中一人で遊びたいから。
家族の機嫌を取りつつ、紅葉の状態だとか、ナキウサギの様子だとか、キノコの生え具合だとかをリサーチしたっていうわけ。


「次の日に食べようね」と、仕込んだビーフシチューも、家族サービスの一つなのです。でも、手をかけたから、よい味に仕上がりました。

9月10日(土) サイヴェンって知ってますか


娘たちと枝豆とトウキビを収穫した


きちんと身が詰まっているのは数本だった

今週は家でゆっくり過ごしている。朝飯の後に畑に出て、枝豆とトウモロコシを収穫した。
どちらも私はさほど好きな食べ物ではないのだが、採りたてを茹でて食べるとやはり格別の味がする。

ところで、年前に初めて人間ドックをうけた時に届いた北海道厚生連のパンフレットによって、サイヴェンという言葉を知り、感動したのだが、人生2度目のドックが12日月曜日に迫っている。
さっそく、パンフレットを読んでみた。
会社が変わったからなのか、印刷もカラフルになってさわやかな印象だ。



ふむ。
2007年は「便のとり方」となっていた。
今回は、「正しい大便のとり方」となっている。
私も正しくとらねばならぬだろう。少々緊張するが、大丈夫、きっと私にもできる。

さっそくサイヴェンという言葉が出てきた。
下唇を軽く噛んで「ヴェ」だ。



「エイケンタロウ 53歳」ということは、今回はエイケンという会社のサイヴェンなのだろう。
ラベルへの名前の記入は、サイヴェン前に終わらせたい。さもなくば、自分のヴェンを見ながら半透明の入れ物に名前を書きこまねばならなくなるだろう。新鮮なヴェンの温かみを感じつつ名前を書くのはよろしくない。


こすり方は、以前よりも技術を要するようになっている。
以前は、単純に縦方向のみの往復であった↓



それに対して、2011年度エイケン版はこうだ↓



「表面をまんべんなくこすりとる」と縦横に矢印が書かれているが、それはなかなかに難しそうだ。ヴェンの形状は少しオシャレになっている。しかし、実際にはこういう都合のよいヴェンが出るのかという不安も少しある。いや、出さねばなるまい。そして、まんべんなくこすりとらねばなるまい。

さらに「便をとりすぎると、正しい検査ができません」と、正しい量まで図示してある。
ん?これは、図なのか?
妙にリアルだぞ。

まさかな。



いや、まさかな。

とりあえず、拡大して紹介しよう。

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どうです。リアルでしょう。


こんなにリアルにする必要が果たしてあるのか。

いや、あるのでしょう。

リアルな方がわかりやすいのです


エイケンさんは、とても親切なのです。





おお、親切と言えば、こんなイラストも追加されていた。




和式はジェットスキーのようかっこいいなぜ、和式の方だけ下半分が水色なのだろう。
洋式は乗馬のようにも見える。
ウチは洋式なので、馬術スタイルだ。
ケツを移動させると水が流れる仕組みの場合、設定を変えておかないと、サイヴェンすることができないので注意だ。

ま、その他、

1、1度さしこんだら抜くなとか
2、冷暗所で保管しろだとか
3、飲むなとか
4、人体に直接使用するなとか
5、大便をとる目的以外には使用しないで下さいとか

以前と同様、気になるところはあるのだが、その辺は2007年よりも大人になった私はあえてつっこまない。

けれど、パンフレットに載っていたキャラクターだけは紹介しよう。

コレダ
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 ↓
 ↓
 ↓
 ↓
 ↓
 ↓




何このキャラクターーーー!!!
なんで、ペロペロキャンディーもってんのーーー!
どうして、このキャラクターが必要だと思ったのーーー!!
キャラクターの名前なんちゅうのーーー!!!
娘に聞いたら「だいべんくん」と名付けたよーーー!



8月27、28日 地元で鮭釣り

日曜日の夜に仲良しの夫婦が遊びに来るというので、食材を調達するために地元の漁港にアキアジを釣りに行った。
27日の16時頃に港に到着すると、釣れているのだろう、人が山盛りいた。
人が帰っていく時間だったので、なんとか空いているところで2時間竿を振ったが、魚はかからなかった。その日は下見のつもりだったが、この人の多さでは明日入るところなんてないなあと思った。

釣りを止めて、朝からやっていたという同僚に話を聞いてみると、10日ほど前から釣れていて、例年になく溢れかえっているそうだ。地元の新聞の報道の影響も大きいだろう。
「明日もやるなら俺の隣で投げさせてやるぞ」
と、ありがたい言葉をいただき、それにあまえさせてもらうことにした。

なぜか、その夜まつさんがやって、一緒に前夜祭をやったのだが、次の朝(というか午前2時半だけど)は、割とすっきり目が覚めた。

釣り場はまだ薄暗かったが、それでももう人が大勢ひしめいて竿を振っていた。
同僚の場所を探し、釣りを始めたが、見渡す限りほとんど魚は釣れておらず、近くの人は、昨日はこんなじゃなかった、網がはいったんだべかと、盛んに首をかしげていた。
嫌な予感がしたけれど、その1時間後ぐらいに、近くで魚が跳ねたと思ったら、私の竿に魚が掛った。
垂らし釣りの竿が密集しているところでファイトなどしたことがなかったので、どうしたものかと思ったが、「速く巻け!絡まるだろう。竿を立てろ」などという声にしたがって普段やらないような強引な寄せでキャッチした魚は、ギンギラギンのメンタであった。


運よく2尾のメスを仕留めることができた。同僚のSさんのお陰だ。

その1時間ほど後に1尾追加し、もう魚はいらないと思ったのだが、欲が出て11時ごろまでやった。時折誰かの竿に魚が掛るが、なにせ人の数が多いので、確率的には非常に悪いのであろう。結局その後アタリらしきものが1度あったが、それっきり。2尾で終了となった。


高い堤防の上で真っ青な海と空を眺めながら、イスに腰掛けたままルアーを投げた。

防波堤の基部まで漬けもの袋に入れた魚を担いで歩いていると、「お兄ちゃんいいねえ、2匹も釣れたんだ」などと声が掛るので、ちょっと嬉しかった。
まあ、しかしあれは釣りというより漁だな。魚が掛ったら一気に寄せ、一気に取りこむ。
今回は、友人たちのために魚が欲しかったので、あれで良いけれど、フレッシュなアキアジのファイトを、もう少し楽しめるような釣り場ってないのかな。

家に帰ってから、早速魚を捌き、夕飯の準備に取りかかった。
今年娘と作った畑でとった野菜と、釣った魚という自給自足ディナーに、友人夫妻も満足してくれたようだ。


今日の収穫は、青紫蘇に水菜にミニトマトに枝豆。


今回は全て醤油漬けにした。

8月22日(月) 胃痛で知床ボウズ

金曜日の午前中に胃がキリキリと痛み始めた。いつものように『呑んで治す』という日本の伝統的な民間療法をたのんで、職場の宴会にのぞんだのが、いつものように裏目に出た。

土曜日早朝から、激しい胃痛で、一歩も歩けないほどの状態になり、しかたなく妻に頼んで病院まで運んでもらい、診察を受ける。まあ、胃腸炎でしょうということで、薬をもらう。原因は分かっている、呑み過ぎなのだ。

翌、日曜日、胃はまだ痛んだが、知床に向けて、Yさん、Nさんと出発した。
後部座席で痛みに耐えつつ、ふくちゃんの宿に着く。今は民宿では働いていないそうだが、我々のために宿に来て、料理をふるまってくれた。


くそぉ。体調さえ・・・。と言いつつ、やはりビールは飲むのであった。

どれもこれも美味しい料理なのだが、いかんせん胃が痛い。キンキの焼き物まで出してもらったが、体調悪く食べられず、Nさんに半分あげてしまった。例年ならば次の朝のことなど考えず、ついつい深酒をし、二日酔いのまま釣り場に向かうのだが、今回は9時前には布団に入った。美味しい料理を味わえなかったのが悔しい。

翌、早朝、船で知床の先端の湾に渡った。
体の調子は随分と良くなったのだが、釣り自体は、色の黒い魚ばかりで、ルアー単体には反応しなかった。
ボウズはシャレにならんとがんばったが、痛恨のノーヒット。信じられない。

おまけに釣りをしている最中に何度か熊が現れて釣りが中断した。
ここのところ4回連続で熊に遭遇している。
この日は、前日の釣り人が置きっぱなしにした鱒を取っていたというが、なんと常識無しの行動なのか。
釣り場で魚を捌くのも止めて欲しい。


こんな感じで釣り場に現れる状況は、ちょっと良くないなあ。


昨年初めてお会いすることができた京都の1号さんに、今年も再会することができたけれど、京都から来て今年も昨年もいまいちの状況だったのが、気の毒だ。

帰りに、ふくちゃんの所に寄ると、今年も大量の魚をくれた。
もろもろの海産物は、大型クーラー二杯分でもまだたりなく、私のRVBOXに入っているウエーダーなどを出して空いたスペースに、冷凍されたカラフトマスを何本もぶち込んでやっと持って帰れるほどの量だった。毎度のことながら笑ってしまったよ。


稚貝どっさりと、イカとゲンゲ。稚貝は、酒蒸しにしたら娘がいくらでも食べた。ゲンゲは初めて見た。

ゲンゲという深海魚は、生だったのでその日のうちに調理した。
お吸い物だとか鍋なんかに良いと言っていたが、焼いても食えるというのでとりあえず焼いた。
食べてみると、全身ゼラチン質の魚であった。プルプルプルプルと何を食べているのかわからない。旨いのか旨くないのかもよくわからないが、とりあえず不味くはない。

これは、お吸い物だなと、半身は吸い物にして食べたが、こちらは上出来。ゼラチン状の身が吸い物にとても合っていて美味しかった。
ふくちゃんのおかげで、釣れない釣りも、楽しい旅行に変わった。感謝。

8月13日(土) ある〜日、しれとっこでっ♪ リターンず



2年前、知床の先端で1匹目の魚を釣ったすぐ後にヒグマが現れたということがあった。
荷物をその場に置いたまま急いで船に逃げ込み、船の上から唯一の釣果を熊に横取りされるのを眺めていた。

で、今回も、熊が現れた。

それほどヒットが連発したわけではないが、6時になる前に3匹の魚を手にしていた。
3匹目は60cmに少し足りないサイズだったが、ギンギラ銀のオスで、ドラグを出してなかなか寄ってこないファイターだった。
釣り人は少なく、伸び伸びと竿を振れた。Hiroshiさんも何匹かの魚を手にしていた。悪くないシチュエーションだ。

時刻は8時ごろ。
船の上から、船長がジェスチャーで何かを伝えているのが見えた。
見たことのあるジェスチャーだ。

ああ、熊が出たのだなと理解するのに時間はかからなかった。
2年前は5mの近くに熊が現れるまでのんきに釣りをしていたが、今回はさっさと荷物をまとめ、魚も持って船に逃げた。
余裕があるように勝手に思っていが、船にのって岸を見ると、まさに自分が釣っていたその場所に熊は来ていた。
とすると、魚を持って逃げるというのはヤバイ行為だったのかもしれない。

その後、船長はもう少し釣っていくかと言ってくれたが、船に乗っているメンバーの総意で港に帰った。
帰りの船がゆっくりだったのは、「せめて、知床の景色をゆっくり見て欲しい」という船長の配慮なのだ。あまり口数の多い方ではないが、長い付き合いの中で、感じの良い人だといつも思う。

天気の良い中で、いい景色を見られたし、ヒグマの写真も撮れたし、お土産も3本あれば十分だし、前日のHiroshiさんとの一杯も旨かったので、十分に楽しい釣行であった。


前日の夕方、近くの港でマガレイとクロガシラを釣った。


ブドウエビとボタンエビ。Hiroshiさんのおごりだ。


Hiroshiさんの常宿。煮つけが旨かった。


こんなポイントで、


こんな魚を釣った。


帰ってからの料理のヒット作。名付けて「アメフトマス」

8月6日(土) 手に入れた食材で

昼には道北帰りによった道の駅で仕入れた野菜を使ってパスタを作り、夜にはシロさんから頂いたキジハタを色々と調理した。

道の駅で買ったシシリアンルージュというトマトでソースを作ったら、今までのトマトソースと全く異なる旨さのソースができた。

作り方はいたって普通だ。
オリーブオイルでニンニクを炒め、オイルに香りをうつす。オイルは多め、ニンニクはこがしたらダメ。
湯むきしてヘタをとったシシリアンルージュを入れて、塩で味を調整。これだけで完成。
バジルは私は好きだが子どもたちには人気がなかった。

そのソースをからめたパスタは、私の中では最強の旨さだった。表現が難しいがねっとりと旨いのだ。
粉チーズを振ってもうまいし、なんともしばらくはまりそうな旨さだ。


800gほど入って600円は安い。他にバジルとニンニクを買った。

キジハタも最高の旨さだった。刺身と塩焼き、中華風酒蒸しなどを作った。


こんな風に並べて、ビールを飲んだら幸せすぎて死んじゃうのです。

身のぷりぷり感がたまらなかった。この触感の魚は北海道の魚だとなんだろうと考えたが浮かばなかった。
娘は刺身が旨いと言った。妻は酒蒸しが旨いと言った。


冷凍していたのでどうかと思ったが、捌いている時の感触からしてコレは刺身でイケると判断した。

キジハタの刺身。私も好きだなあ。もっと食べたいなあ。


まあ塩焼きは旨いでしょう。ちゃんとシロさん塩焼きサイズも送ってくれました。


葱の青い所とショウガをのせて、紹興酒で酒蒸しを作ります。


白髪ねぎを載せて、熱したごま油をかけたら完成です。

シロさん。ありがとう〜。また、なんか送ってね。お礼はするから♪

8月3日(水)〜5日(金) 今季2度目の道北


火曜日にシロさんから、キジハタという魚が送られてきた。初めて見る魚だ。なんでも、高級魚だそうで、とても美味しいらしい。
昼前に届いた魚を捌き、冷凍庫にぶち込んでから道北へ向かって出発した。
懸案事項は最近長い間雨が降っていないことだ。渇水でクリアな水だろう。そうなると魚は出づらい。


キジハタの料理、味については、後日UPする予定です。

初日
3日の朝、キャンプ地で朝食のサンドイッチを作り、コーヒーを飲む。サンドイッチと言っても食パンにハムとスライスチーズをはさむだけだが、6枚切りのパンを買ってきてこれを3日間朝飯として続けた。ガソリン代だけで2万円を超える旅なので、抑えられる出費は抑えたいのだ。

最初のポイントは釣れそうな雰囲気があったが、魚の追いが見られただけで終わってしまった。
次のポイントは、6月に何匹か釣ったポイントだが、一等地から次々にヒットするウグイに戦意を喪失し、別のポイントに移動することに決めた。しかし、何度かココで釣りをしたが、こんなにウグイがいたことはない。そういうのは、どういう事情なのだろうか、なぞだ。

ウグイの猛攻にあった

大きく場所を移動し、午後3時。初めての川、初めてのポイントに降り立つ。
目星をつけて、藪を漕いで川に出たところで、斜面の途中からルアーを投げると、1投目からイトウが追ってくるのが見えた。これは期待が持てるとルアーを投げ込んだ数カ所目のポイントで、イトウがヒットした。が、これはファイトもできずに2,3秒でバレてしまう。感触からしてそれほどのサイズではなかったようだ。
その後1度あたりがあったが、のらず、けれどまだ来るぞと緊張感を持ちながら上流に投げたミノーにイトウが再びヒットした。今度のサイズは少し大きいようだと思った瞬間、イトウが暴れ、体の一部と尾びれが見えた。でかい!
それほど激しいファイトはせず、すぐに至近距離まで寄ってくる。こちらは、まだ冷静になりきれていない。周りにずりあげられる岸はなく、きりたった泥壁だ。どう取り込む。瞬間下した判断は、背中にしょっていランディングネットでその魚をすくおうということだった。
魚のサイズはゆうに70cmは超えている。80cmに届かないぐらいか。ランディングネットの内径は50cm弱だ。なんとか入るかと頭を入れたが、魚体の半分しか入らず、イトウは暴れた。フックがネットに絡まり、イトウの口から外れるのが見えた。あわてて逆の手でイトウを抑えようとしたが、私の手に感触を残してイトウは川に逃げ帰ってしまった。舞いあがってしまった。完全にミスだ。フックはしっかりと掛っていたのだから、安全な場所に誘導することもできたし、他にも方法はあった。
その後はアタリもなく、終わってしまった。
良いサイズのイトウだったので悔やまれたが、明日、この流域の別のポイントに入れば、魚が釣れるだろうという確信も持てた。
キャンプ場にもどったのは、20時をすぎていた。ビールとウイスキーとソーセージとインスタントラーメンの夕食をとり、寝た。

2日目
4日、昨日の川についたのは5時だった。
地図で車を置く場所、脱渓点、車までの距離を調べ、おおよその釣行計画をその場で立てる。

釣り始めて3時間、渓流のような小場所にあるちょっとした深みで最初の魚がヒットした。
寄せやすい浅場が目の前にあったので、それほどファイトも楽しまず一気に勝負をかけてズリあげる。
難なくキャッチした魚は、58cm。大きくはないが、最初の魚としては悪くない。
しかし、6月に釣った魚が57cmで今度は58cmとは・・・。あいかわらず、少しずつの前進である。


58cmというサイズはトラウトとしてならば十分のサイズだ

それから1時間後に掛った場所は、同じ河川ながら湿原のような渓相の場所であった。ヒット、ひき共に、先ほどの魚と同程度だと思ったら案の定だった。ただ違うのは、そこにはランディングできる岸がない。昨日ばらした魚よりは小さいので、今度はランディングネットに入りそうであったが、昨日のことを教訓に生かし、慎重に岸際によせ、ネットを使わずに取りこむことに成功した。いつの場合でも経験は大切である。1尾ゲットしていること、先ほどと同サイズであることが、これほどの余裕を生むのである。ファイト中の写真を撮るほどに、落ち着いて取りこむことができた。


キンゾーさんの真似をして、ファイト中の写真を撮ってみた。56cm。

10時半に脱渓し、それから3kmほど歩くと車を止めてある場所だ。
暑さのためか、午前中の釣りで随分体力を消耗した。けれど、もう少し良いサイズが釣りたいと、あと2カ所ほどポイントを回るが、その後はノーヒットで終わってしまった。
前日よりはずっと早く釣りを止め温泉に行った。風呂上がりにキャンプ場で沈む夕日を眺めながら酒を呑んだ。たまらなく旨い。

1晩に缶ビールは2本。後はウイスキー。つまみは、大学時代を思い出してサンマ缶の炙り。

3日目
朝3時に起きてテントをたたむ。4時すぎにキャンプ場を後にし、5時ごろから釣り始める。
最初のポイントは、原始の様相を持つ区域であった。
6割ぐらいは、川通しに歩くことがでlきない岸から急深な川である。次々に現れる深みや沈む倒木は雰囲気満点だが、なかなか魚が出ない。
岸際も川底も泥炭質で滑りやすく、何度転倒したことか。体中泥まみれだし、川の深みに落下したりもした。張り出す倒木に脛を打ち付けたり、足元に気をつければ別の枝に頭を強くぶつけたりした。顔の周りには常に蚊やらブユやらアブやらがまとわりついている。それなのに釣れない。その状況の中、自然と笑みがこぼれる。皮肉な笑いなのではない。喜びの笑いだ。

魚は出ないが、なんとカワセミの多いことか。この区間は特に多かったが、この釣り旅でいったい何羽のカワセミを見たろう。その他にも、エゾシカやシマリス、キツネ、タヌキ、野良猫!?に出会った。野良猫がいるというのが濃い自然と言えるのかはわからないが、ヒグマを含め、数多くの野生動物が生息するという環境の中に、イトウも存在している。


幅の広い美しいヤマメも、ここでは外道である。軍手で写真が台無しだ。

結局、ここで3時間ほど釣りをしたが、ノーバイトで終わってしまった。
大きなボイルもあったし、足元から逃げる50cmほどのイトウも見たが、私のルアーには全く反応しなかった。

終了時刻と決めた昼までもう少しあると、最後に全く行ったことのない川へ入った。けれど一度も魚を見ることなく、時間が来てしまった。
結局、最終日はノーヒットで、私の今回の釣り旅は終わってしまった。

サイズも、ヒット数も少し物足りないが、今回は、4河川、8ポイントを見て回れたことが収穫だ。
帰りに、名寄の道の駅で、餅と直売の野菜を買った。シシリアンルージュやニンニクが市価より安かったので嬉しかった。
次の日床屋に行ったら、虫に刺されてボコボコの顔を店員にびっくりされた。

7月25日(月) 父が来ると疲労する

自身の73回目の誕生日に父親が来道した(はい、いつものネタです)。
わざわざプレゼントを私の家まで届けに来てくれた妻の母に、
「なんか、前と様子が違いますね。」
「ずいぶん、若作りになったんじゃないですか」
御世辞を言った。

本人はきっと、「お元気そうですね。何かお若くなられたように感じます」
というようなことを言いたかったのだろう。
義母は私の父親のソレにはなれているので、可笑しそうに私の顔を見て笑っていた。


緑色の服を着て、上手に泳ぐジジを『かっぱだ』と言ったら娘に大ウケした。頭のてっぺんの大きな皿がまさに・・・。

その父と、家族といつもの川に行って、キャンプをした。
川で泳いだり、山女を釣ったりして遊んだ。
川に潜ると、淵には大きなウグイがたくさん泳いでいた。カラフトマスの群れもいる。底まで見える透明な淵に太陽の光が底まで差し込み、天然の水族館のようだった。
ライフジャケットを脱ぎ、岩の下まで潜っていくと、群れからはぐれたカラフトマスが岩の下にじーっと隠れていて近づいても逃げなかった。手を伸ばしたらすんでのところで逃げられたけど、ヤスでも持っていれば突けそうだった(突いたら駄目なのだけど)。


中央にうっすらとカラフトマスが見える。

このミヤマクワガタは、このあたりでは最大級の大きさだった。

娘は初めてカナヘビを触った。

時期が早かったし、平日だったせいか、キャンプ場は殆ど貸し切りだった。川に人はいないし、クワガタも取り放題だった。晴れていたので、川遊びも気持ちが良かった。

でも、キャンプに慣れていない人たちだけと行くのはちょっと疲れるなあと感じた。

家に帰ってから、「あんな頭の形のクワガタは長野にはいなかった。あれは変種か?」と、父親が聞くので、
「あれは、ミヤマクワガタといって、普通のクワガタだ。子どもの図鑑にも載っているし、長野県にもいる」
と言ったら、なぜか喧嘩になった。以下、恥を忍んで紹介する。

父「そんなはずはない。俺はあんなクワガタ見たことがない。俺は長野でさんざん採ったんだ。」

ま「あなたの見たことのないクワガタだって何種類もいるだろう。そもそも日本にどんなクワガタがいるのか知っているのか」


父「角が短いのとか、長いのとか・・・。ああ、そういえば、角が短いのもよく採ったな。角が短いのは何クワガタだ」

ま「(話があっちこっち飛ぶなあ・・・)それだって角が短いってだけじゃわからない。あなたの短いって言う感覚がどのくらいのことを言っているのかもわからないし。大あごが短いクワガタはたくさんいる。大型のクワガタでも大あごの短い個体もいる。」(図鑑とインターネットの画像を持ちだし、コクワガタ、スジクワガタ、オニクワガタなど小さい顎を持つクワガタの特徴と個体差について説明する)

父「そんな教え方じゃ、社会ではやっていけない!」

ま「いや、これ以上簡単にしゃべれないだろう。」

父「俺が聞きたいのは、どうしてそのミヤマクワガタに子どものころ長野で俺が出会わなかったのかを知りたいということだ」

ま「そんなの知るか!そもそも、そんな質問今が初だろう」

父「それを説明しないと、お前の説明は不十分と言わざるを得ない。」

ま「あのね。父さんが出会わなかったのが単に父さんの経験量の問題なのか、探している場所の問題なのか、または・・・。ねえ、そんな話じゃなかったよね。(うおー、めんどくせー)」

父「いや、俺は最初から、そのことが聞きたかったのだ。もう少し、俺が本当は  何を聞きたいのかを察して、優しく教えてくれてもいいだろう。」

ま「・・・」

父「どうして俺の気持ちがわかってくれないんだ。」

ま「お前は俺の彼女か!!お前こそ、ちゃんとわかるように質問しろ!」

私も私で、いい年してなんちゅう低レベルの喧嘩(彼は議論と呼ぶが、こんな議論あるか!)をしてるのかと反省する。
いやしかし、キャンプにせよ、その後にせよ、やはり彼が来るととても疲れるのだ。


7月18日(月) いつまでも元気なキンゾーさんでいてください




「今何してる?ブリ釣ったから取りに来ない」とキンゾーさんから電話を貰った。
さっそく夕方娘と取りに行くと、釣りあげたばかりの鮮度抜群のブツが3尾もいた。
そのうち1尾をいただき
「またお願いします」
と言ったら、
「自分で釣れ」
と言われた。
自分で釣れって言われたって、そんなの無理だから、いつまでも元気なキンゾーさんでいて欲しいと願う、私と娘なのであった。

その日の夜から数日間のブリ三昧を紹介しよう。



先ずは刺身。捌いてすぐに口に放り込む。美味い!予想通り脂は少なめ、さっぱりとした美味さだ。
脂が多いトロッとした?養殖ブリも嫌いではないが、私は断然、こちらの方に軍配を上げる。
養殖物は鮮度が命だが、天然物は数日冷蔵庫で熟成させると旨味が増すとどこかで聞いた。試してみたかったけれど、食べちゃった。



左側が皮を湯引きしたものに酢味噌をかけたもの。右がカブト焼きだ。
湯引きは、鱗をいい加減にとったので、鱗が口の中に残ってしまい失敗。テフロンのフライパンに乗せて炙って塩を振ったものは、鱗を感じずおいしかった。
カブト焼きは、当然のうまさ。娘とちゅうちゅう身を吸いながら解体しつつ食べた。



身の大部分はしゃぶしゃぶにした。娘はこれが一番おいしかったと言っていた。天然のブリは身が赤っぽいというが確かにそうだ。
私の食べ方は、まず柚子胡椒薬味がわりに身に乗せる。それを箸でまくように持ちあげる。身の端をポン酢にちょっとつけて口に放り込む。これが最高!



今回のベストヒットは、ブリのモツ煮だった。
胃と腸は良く洗って、心臓、肝臓、卵巣と一緒に一度湯通しする。その後、醤油と味醂、酒、砂糖で短時間煮込む。
たったこれだけなのに、味も歯ごたえも最高の一皿ができあがった。
捨てなくて良かったー



カマや中骨などは、照り焼きとブリ大根にした。照り焼きは上出来、ブリ大根は美味しかったが、今一つ何かが足りない。今後の課題だ。
次の日、ブリ大根の鍋に残った中骨などを圧力鍋に30分ほどかけたら、水煮の缶詰のように柔らかくなった。
冷蔵庫に照り焼き用に切った切り身が数切れと、刺身用の柵が少しあるが、それを食べきると、1尾丸々残すところなく全て食べたことになる。
楽しくて美味しい数日間だった。

そういえばこの日、久しぶりにまつさんから電話があった。何かを感じたのだろうか。恐るべき嗅覚だ。
しかし、積極的に誘わなかったら、家にはこなかった。これはおかしい。彼に身に何か起きたのだろうかとちょっと心配だ。しかし、彼が来ていたらウチのブリはこの日だけで喰い尽くされていたに違いないので、まあよいか。

P.S.kameさん、ウチは居酒屋寄りなのでしょう、きっと。

7月9日(土) まあ気ち亭に畑が完成&トマトとバジルの冷製パスタレシピ

昼すぎに道東の海岸についたが、釣り人は少ない。あちこち見て回ったが、釣れている様子はないようだ。3時間ほど竿を振ったがあたりもないので家に帰り、芝生を刈ったり畑の世話をした。


先週も今週も釣り場にはほとんど人がいなかった。

1か月ほど前、庭に畑を作った。一坪ほどの小さい畑だ。
ホームセンターに土やらレンガやらを買いに行き、娘の選んだ苗やら種やらを植えた。
私の希望が叶ったのは、片隅に植えた青紫蘇だけで、その他は彼女の希望だ。
ミニトマト、きゅうり、枝豆、スイートコーン、イチゴ、どうもお子様っぽい選択だ。



土いじりは、なかなか楽しいので、二つ目の畑を作った。
今度のは、さらに小さく、たたみ一畳もない。
そこに、水菜の種をまいた。本当はニラを植えたかったのだが、近くの店にはどちらもなかったので、すぐにできてすぐに食べられそうな水菜にした。こちらの畑は、私が勝手に植えてもよさそうなので、まあきち亭でお客に出したら面白そうなものを植えたいな。

次の日、お隣さんが自分の家で採れたスイートバジルをくれたので、トマトとバジルの冷製パスタを作った。簡単で美味いパスタだ。レシピというほどのものではないが、まつさんのためにレシピを載せておく。


バジルは、ウチの畑でも育てたい。  トマトは湯むきをして、種をとる。


 ↑さいの目に切ったトマト、ニンニク4かけら分のみじん切り、塩、こしょう、オリーブオイル50cc

パスタは標準のゆで時間より1分ほど長く茹でるのがコツだ。
流水で冷やし、水を切ってトマトバジルソースの入ったボウルにぶち込み、冷蔵庫で10分なじませる。
冷蔵庫から出し、みじん切りにしたバジルを混ぜて、完成!


トマトが甘くて、バジルもいい香り。

塩コショウも丁度よくて、美味しい〜♪
暑い夏にはピッタリの一皿ができあがった。
レモン汁をしぼったり、バルサミコ酢を入れたりと、酸味を加えるのもよいし、モッツァレラを入れるのもよいだろう。

今度は家で採れたミニトマトと水菜で作りたい。

7月3日(日) ウミアメ いまひとつ。

相変わらずなんやかや土日に用事が入っているのだが、今日は釣りに行くことができた。
土曜日は十勝川温泉にて、妻方の祖母の米寿のお祝いを一族で行った。
娘たちの曾祖母となる、このおばあちゃんのことをみんな大好きなので、この会はしみじみと良い会になった。私は彼女と血のつながりはないが、とても大切に思っている。いつまでも元気でいて欲しいが、目や耳がだいぶ弱っていたのが心配だ。

日曜日は十勝川温泉から、釣り場に向かった。
先発のキンゾーさんに駐車場から電話を入れると、全く釣れておらず、もう止めて帰ったとのこと。
その時の時刻、8:30。今日は、ダメなのか?

それから、車を走らせ釣り場に着いたのが10時過ぎ、釣り場にはあまり人はいなかった。

支度をして、釣り始めると、すぐに魚がヒットした。l
波に乗せてあげると、大きくはないが、出たしとしてはまあまあのサイズ。
この後の爆釣を期待したが、後が続かず、結局この後アメマス1尾とウグイ2尾という貧果で釣りを終えた。
水の色も、波の高さも、丁度よい感じだったのだけど、残念だ。
次に期待。